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両親 老人ホームへ

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私の両親は、昭和5年の父と8年の母で、来年86歳と84歳となる。

3年前、父の体調不良で一月ほど病院に入院するにあたり、
母を一人で実家に残しておくことはできないと、妹夫婦が引き取ってくれた。

最近、妹が体調を崩したため、12月中に入居できる老人ホーム探しが始まった。

あまりにも急であったため、すぐには見つからないであろうと覚悟していたが、
ケアマネージャーからの情報で2人部屋が空くとの連絡を受け、早速訪問し、決定した。

今、一人部屋はあるが、二人部屋の空きがないらしい。実にありがたい。

両親が、とても気に入ってくれたので、心を撫で下ろした。

両親を長男の自分が引き取るのが一番いいのは分かっているが、
受験生を抱えており、家内もフル勤務ときている。
手が届かないことは見えている。

家内は、帰宅すると、食事、洗濯、子供たちの面倒や塾への送り迎え等で休む間もない。
頑張り屋さんだから、両親を引き取るときっと倒れてしまうであろう。
それをしてはならない。その一念である。

両親は同居を願っていたと思うが、自分には出来なかった。
空しい思いは残る。

先週、空き家となっている実家の年末の大掃除にいった。
実家を掃除していると、3年前のことを思い出す。

誰もいない仏間 お仏壇だけが寂しそうに鎮座していた。
御飯もお茶も供えていない。急ぎ、お茶を沸かし、そっと、供える。

このままではいけない。

1週間後、お仏壇が我が家にやってきた。
ご住職がお参りをされ、あわただしい1日が終わる。

夜が更けて、座布団に深く腰をおろす。
蜜蝋を灯し、沈香の香りの線香を焚き、手を合わせる。

橙色の長い炎をいつまでも見つめていた。
見上げると、黄金に輝く如来様に見つめられている。

この時、

あー、家督を継いだのだと、そして、父は隠居したのだと。

引っ越しの前に、仏間で皆で食事をして、老人ホームに向かおう。
お父さん、お母さん、有難う。
後は、ちゃんとやっていくから。



最後までありがとうございました。










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